アートセラピーって、どうやってやるの?
一口にアートセラピーといっても、絵画や音楽など様々なやり方があります。一般的には絵を描くイメージがありますが、音楽など幅広いジャンルで行うことができます。
よく知られている方法は対象者に絵を描かせて心理状態を分析するというものです。
絵というのは、内面をよく映し出します。対象者がどのような心理状態なのか、作品を見て推察することも可能です。
また、絵を描くことによって、リラックスしたり、癒し効果を得る目的があります。
アートセラピーが取り入れられている現場としては、老人ホームや幼稚園などがあります。アートセラピーは医療行為ではなくもっと広い意味での活用が期待されています。心の成長につながったり、自分自身の内面を分析する手法として有効です。特に現代人は精神的に疲弊していると言われていますが、アートセラピーを行うことによりストレスを解放し本当の自分を見つける手助けになります。
医療行為では無いので決まったやり方があるわけではなく誰でもアートセラピーを行うことができます。アートセラピーは医療行為と言うよりは心理テストに近いです。
絵を描いて心理状態を分析する
アートセラピーとしてメジャーな方法として、「絵を描いて心理状態を分析する」があります。
まずは対象者に自由に絵を描いてもらいます。描いた絵には内面が反映されます。セラピストはなぜその絵を描いたのか、対象者とコミュニケーションをとりながら分析を行います。絵を描くことによって、本人も意識していなかった気づきを発見できる場合もあります。様々な角度から分析、コミュニケーションをとることにより、対象者本人の気づきを促す役割がセラピストにはあります。
重要な点は、絵を描いて終わりではなく、セラピストだけ分析結果を理解していても意味がないと言うことです。対象者とコミュニケーションをとり、対象者自身に自覚を促すことが重要となります。
アートセラピーには正解があるわけではありません。試験のように描いた絵を判定するものでもないのです。
作品を作ることが目的ではない
アートセラピーが、普通の創作活動と違うのは、目的が作品を作ることではない、ということです。普通の創作活動では、苦しい思いをしても素晴らしい作品を作ることに力を注ぎます。しかし、アートセラピーでは作品を作ることが目的ではないので、のびのびと楽しんで行うことが最も重要となります。
純粋な癒しツールとしてアートを利用する
純粋な癒しツールとしてアートセラピーを利用するのもよく行われます。普段抑圧された自分の内面を思い切り発散する手段として用いられます。人は表現することによって、癒しを得ることができます。また、抑圧された自分の内面を解放することで、新たな気づきを得ることができます。
アートセラピーは心のストレッチ
アートセラピーを例えるなら、スポーツのようなものだと理解していただいても構わないでしょう。言ってみれば、アートセラピーは心のストレッチなのです。のびのびと動かすことにより、普段の心の動きを、より豊かにできるようにする効果を期待できます。適度にストレッチを行っていないと、硬くなった状態では、突然事故が起きる恐れがあります。これは筋肉でも人間の内面も同じなのです。
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